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【2026年度版】定款の「目的」の書き方と注意点:起業家が知っておくべき基本

投稿日: 2026年04月16日 最終更新日: 2026年4月16日
つんつん

つんつん

この記事を書いた人 定款目的ラボ 編集長。登記手続きや法務関係で関与してきた会社の数は1000社を超える。起業家が本業に集中できるよう、実務に即した「生きた情報」を発信しています。40代。東京都内在住。ベンチプレス熱中中。

会社を設立する際、避けて通れないのが「定款(ていかん)」の作成です。その中でも「事業目的」は、会社がどのようなビジネスを行うのかを対外的に示す重要な項目です。適当に決めてしまうと、後々の銀行融資や許認可申請で思わぬトラブルを招くこともあります。

また、法務局で数百円払えば、誰でも履歴事項全部証明書取得でき、そこに事業目的が掛かれていますので、事業目的を見ようと思えば、誰でも見れてしまいます。

本記事では、定款の目的を決める際の基本ルールから、失敗しないための注意点まで詳しく解説します。

定款の事業目的についてのイメージ

1. 事業目的とは何か?なぜ重要なのか

事業目的とは、簡単に言えば「その会社が何をして稼ぐのか」を明文化したものです。これには大きく分けて3つの重要な役割があります。

① 会社の権利能力の範囲を決める

会社は定款に記載された目的の範囲内でしか活動できないのが原則です(法律上の権利能力)。記載のない事業を大々的に行うことは、厳密にはルール違反となります。

② 許認可申請の必須要件

建設業、中古品販売(古物商)、宅建業、飲食業など、行政の許可が必要な事業を行う場合、定款の目的に「その事業を行うこと」が明記されている必要があります。記載がないと許可が下りず、定款変更登記(費用約3万円〜)をやり直す羽目になります。

③ 銀行や取引先からの信用

銀行融資を受ける際や、大手企業と取引を開始する際、必ずといっていいほどと言っていいほど定款の写しが求められます。「何をしているかよくわからない会社」と判断されると、審査に悪影響を及ぼす可能性があります。

2. 事業目的を決めるときの「3つのルール」

かつては非常に厳格だった事業目的の審査ですが、現在は「明確性」があれば比較的柔軟に認められるようになりました。しかし、以下の3点は必ず守る必要があります。

事業目的の基本3原則

3. よくある失敗と回避するための注意点

事業目的の数は「多ければ良い」わけではない

よくある失敗として、「将来やるかもしれないから」と、現時点では関係のない事業を20個も30個も詰め込んでしまうケースがあります。 確かに上場企業の登記を見ると、100個近い事業目的を並べている会社も存在しますが、設立直後の会社や中小企業がこれを真似するのは避けたほうが賢明です。

事業目的が多すぎることによるリスク

一般的には、「現時点で確実に行うもの」+「数年以内に開始する予定があるもの」を合わせ、合計5〜10個程度に絞るのが最もバランスが良いとされています。

もし将来的に新しい事業を始めることになったら、その時に「目的変更登記」を行えば問題ありません。「今の身の丈に合った、透明性の高い定款」を作ることが、スムーズな起業への近道です。

「具体的すぎ」にも注意が必要:サービス名を入れるリスク

事業を愛するあまり、具体的な店舗名や自社のサービス名を事業目的に入れてしまうケースがありますが、これも避けるべきポイントです。 なぜなら、ビジネスに**「ピボット(事業の方向転換)」**は付きものだからです。

💡 具体例で考える「汎用性」の持たせ方

例えば、組織の透明化を支援する「トウメイカ」というWebサービスを運営する場合を考えてみましょう。

サービス名を直接書いてしまうと、もしサービス名を変更したり、組織改善から別のジャンルへシステムを転換したりした際、その都度「事業目的の変更登記(登録免許税3万円)」が必要になってしまいます。

また、場所を限定する書き方も同様です。「〇〇駅前でのパン販売」と書いてしまうと、隣の駅に移転しただけでルール違反になりかねません。 「パン等の食品の製造・販売および飲食店の経営」のように、ビジネスの「本質」を抽象化して記載するのが、長く使える定款を作るコツです。

最後の一行には必ず「魔法の言葉」を

目的の最後に「前各号に附帯関連する一切の事業」という一文を必ず入れましょう。これにより、メイン事業に付随する細かな業務(例:事務作業や資材運搬など)も目的の範囲内に含まれるようになります。

4. 許認可が必要な業種の具体例

以下の事業を検討している場合は、定款の文言に特定のキーワードを入れる必要があります。

5. 【業種別】そのまま使える事業目的の例文集

代表的な業種において、一般的によく使われる文言をまとめました(上場企業の事業目的のみ)。これらをベースに、自社の計画に合わせてカスタマイズしてください。

🔄 トランスフォーメーション

🚁 ドローン

🤖 人工知能

👥 ソーシャルネットワーキングサービス

💳 電子決済

🌐 WEB3

👓 AR(拡張現実)・VR(バーチャルリアリティー)

🦾 ロボット

🎨 NFT

🏠 民泊関係

🛒 IT・Webサービス・システム開発

☕ 飲食業・キッチンカー

👔 コンサルティング・教育

🚛 運送業・物流

6. まとめ:定款目的ラボを活用しよう

定款の目的は、一度登記すると変更するたびに登録免許税(3万円)がかかります。設立時にしっかりと精査しておくことが、将来のコスト削減につながります。

当サイト「定款目的ラボ」では、実際に登記されている最新の事業目的事例を簡単に検索できます。ご自身の業種に近い会社がどのような文言を使っているか、ぜひ参考にしてみてください。